2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月 31日

紫陽花・四葩・七変化 あぢさゐや逢はばすずしくもの言はむ 細見綾子 寺町が晩学の宿濃紫陽花 栗田やすし 紫陽花の原種苗買ふ朝の市 丹羽康碩 父の供花少し小振りの濃あぢさゐ 岸本典子 紫陽花の碧の遠くに空の青 武藤光晴 七変化たつぷり活けて美容院 梶田…

5月 30日

柘榴の花・花柘榴 ざくろ濃く咲く築城の石切り場 岸本典子 下宿屋の暗き階段花ざくろ 関根切子 鬼子母神祀れる庭の花ざくろ 安藤幸子 雨細し紺屋の庭の花柘榴 大津千恵子 花柘榴浮く湧水に手を浸す 黒田昌子 花ざくろあつさり落ちてころがれり 中山敏彦 深爪…

5月 29日

初夏の花々 山法師の花・やまぼうし・山帽子 朝鳥に花ちりばめつ山法師 水原秋櫻子 霧深く恥らふごとく山法師 菖蒲あや 山帽子高きに活けて風炉点前 飯田晴子 朝の日を集めて清し山帽子 武田稜子 暮れてなほ径に明るし山法師 千葉ゆう 海桐の花・花とべら 記…

5月 28日

桐の花・花桐 桐の花旅の衣に風通す 細見綾子 桐の花散り込む流れ鍬浸す 下里美恵子 祓はれし馬場へ散り継ぐ桐の花 武田稜子 山桐や末寺の太鼓葬告ぐる 武藤光晴 釈迦牟尼は暗きに在す桐の花 都合ナルミ 牛匂ふ村の戸毎に桐の花 山本法子 桐咲いて雲は光のな…

5月 27日

雪ノ下・鴨足草・虎耳草 無明庵やさしき花を鴨足草 沢木欣一 住み捨てし山家の水場鴨足草 松本恵子 鴨足草きしみて動く釣瓶井戸 伊藤敬子 路地めぐる水の豊かに鴨足草 神尾朴水 志野焼の壺に束ねて鴨足草 上田博子 ふもと井や湯女につまるる鴨足草 飯田蛇笏 …

5月 26日

麦の秋・麦秋・むぎあき 麦が実り、たわわに黄金色の穂をつける麦にとっての「秋」の季節。 それは梅雨入りもせまるつかの間の乾燥期つまり今の季節のことをさします。 麦秋や乳房欲る子を泣かせゐて 細見綾子 麦秋や母の便りの旧漢字 栗田やすし 残照に映ゆ…

5月 25日

椎の花・花椎 椎匂ふビードロ茶屋に招き猫 栗田やすし 国分寺や鴟尾の真上の椎の花 清水弓月 花椎のけだるき匂ひ舟屋路地 岸本典子 散りつぎて池の面椎の花まみれ 森 靖子 山裾の藩主の御廟椎匂ふ 前田昌子 湾沿ひにひしめく舟屋椎の花 伊藤克江 老いらくの…

5月 24日

タケニグサ・竹煮草 これが竹煮草かと四五人を先へやる 細見綾子 竹煮草揺らして雨の本降りに 下里美恵子 滾つ瀬に花穂の触るる竹煮草 鈴木英子 杉苗の根付きし頃や竹煮草 夏目隆夫 清里に白き十字架竹煮草 長崎眞由美 爆薬庫に山径果てつ竹煮草 林 翔 廃屋…

5月 23日

えごの花・ちしゃの木・ろくろぎ えご咲くや暗く湿れる土塁跡 武藤光晴 えごの花散る山の辺の岐れ道 国枝洋子 えごの花小指ほどなる埴輪売る 夏目悦江 崖せまる背戸に散り敷くえごの花 松本恵子 えごの花錆びて散り敷く南谷 上田博子 厩舎より驢馬の耳見ゆえ…

5月 22日

葵・立葵・銭葵・這葵・花葵 峡深し墓をいろどる立葵 沢木欣一 ばたゝと田植すみけり立ち葵 細見綾子 猫歩く落第横町立葵 斉藤眞人 家訓記す大福帳や銭葵 市江律子 野鍛冶屋の煤け看板銭葵 足立サキ子 立葵子等が背くらべして通る ころころ 湯をつかふ音が裏…

5月 21日

花栗・栗の花 眉の濃き妻の子太郎栗の花 沢木欣一 栗の花咲きそむ白き紐垂れて 細見綾子 花栗の香にまみれたる別れかな 栗田やすし 川ふたつ落ち合ふところ栗の花 下里美恵子 外湯まで闇に匂へり栗の花 平松公代 栗の花雨の匂ひの重たくて 小田智子 栗咲いて…

5月 20日

朴の花・朴散華・厚朴の花・ほほがしは 朴咲くや津軽の空のいぶし銀 沢木欣一 散華てふ哀しき言葉朴の花 栗田やすし 無住寺となりて久しや朴ひらく 桜井節子 背に日を受くる観音朴の花 武藤光晴 そこはかと山家に匂ふ朴の花 石原けい彩 浮雲を追ふ浮雲や朴の…

5月 19日

天蓼(またたび)の花・木天蓼の花 木天蓼の白際やかに雨上り 国枝隆生 またたびの花や秘湯へ九十九折 山本悦子 木天蓼の花に妙義の山尖る 神尾朴水 藪分けて木天蓼の花確かむる 国枝洋子 またたびの白き花散る獣道 若山智子 またたびの花に真向かふ平家墓所…

5月 18日

十薬・どくだみ・毒痛み 十薬が匂ふ恋しともちがふ 細見綾子 盲ひの鵜十薬の辺にうづくまる 栗田やすし 十薬の逞しき根を引きゐたり 児玉美奈子 どくだみの繁るや松の廊下跡 武藤光晴 干し上げし十薬の香の芳しき 山本法子 十薬や古道に石の道しるべ 東口哲…

5月 17日

蛇苺・くちなわいちご へびいちごは、漢名の「蛇苺」に由来する。 中国ではヘビが食べるイチゴと考えられていたことや、 このイチゴを食べる小動物をヘビが狙うこと、ヘビの出そうな場所に生えることなどから、「蛇苺」と 呼ばれるようになった。 へびいちご…

5月 16日

蛍袋・釣鐘草・提灯花 螢袋に山野の雨の匂ひかな 細見綾子 野面積隙間に蛍袋かな 高橋幸子 手洗ひに蛍袋の花の影 清水弓月 螢袋かすかに揺れぬ何かゐる 田畑 龍 蛍袋折目正しく開きけり 中村たか 釣鐘草まつしろの鐘雨に揺れ 福田蓼汀 四五本のほたるぶくろ…

5月 15日

夏椿・沙羅の花・さらの花 ツバキ科の落葉高木。十メートルほどの丈になる。白い花びらに黄色の蕊をもつ。咲いてもその日のうちに 落ちてしまう一日花。花の形が椿に似ていることから「夏椿」ともいう。 沙羅双樹とは、夏椿のことではありません。 沙羅双樹…

5月 14日

母の日 母の日の母田を植うる泥まみれ 栗田やすし 母の日の母に真紅のマグカップ 河原地英武 母の日やぶつきらぼうの子の電話 上杉美保子 母の日も茣蓙に声張る朝市女 都合ナルミ 母の日や母恋ふ八十路過ぎてなほ 田畑 龍 母の日の常のままなる夕餉かな 小沢…

5月 13日

楝の花・花楝・栴檀の花 吉野川青き流れの花楝 細見綾子 栴檀の匂ひ満ちたる毛利墓所 上杉和雄 花楝雲とどまれば色深む 梅田 葵 湧水の流るる大社花楝 野島秀子 でこぼこの溶岩に降り継ぐ花楝 角田勝代 見返るや門の樗の見えぬ迄 正岡子規 樗咲き敢て甘ゆる…

5月 12日

睡蓮・未草(ひつじぐさ) 「未」という漢字を「ヒツジ」と読むのはあまり馴染みがないでしょうが、日本では時間を漢字で表すことが あり、「未の刻(ひつじのこく)」は午後2時を指します。 そこで、花が午後2時頃に咲くから、という理由で 「未の刻に咲く…

5月 11日

柿の花 幼な日の苗代に散りし柿の花 細見綾子 棒鼻の案内板錆ぶ柿の花 長崎眞由美 銃後てふ母の青春柿の花 畑ときお 髪型を変へし女教師柿の花 斉藤陽子 柿の花土塁崩れし曲輪跡 安藤幸子 風来ると見れば禅僧柿の花 鷲谷七菜子 こぼるるもくだつも久し柿の花…

5月 10日

橡の花・栃の花・紅花栃の木 橡の花肩に落ちたり善光寺 細見綾子 塩の道明るき雨に橡咲けり 倉田信子 橡咲くや地震に崩れし外曲輪 武藤光晴 雨雲を突き上げ咲けり栃の花 澤田正子 花栃や日本武尊掛けし石 市江律子 橡咲けり白峰北岳を見る岨に 水原秋櫻子 橡…

5月 9日

姫女苑・ひめぢよをん 雪三筋残せし富士や姫女苑 栗田やすし 渡舟場へ石ころ道や姫女苑 下里美恵子 たたみ皺著き踏絵や姫女苑 矢野孝子 姫女苑摘みて供ふる殉教碑 国枝洋子 踏切に小さき祠や姫女苑 三井あきを 姫女苑林の口を明るうす 阿部みどり女 濁流の洲…

5月 8日

馬鈴薯の花・じゃがいもの花 事もなげにじやがたら芋の花咲ける 細見綾子 じやがいもの花の中より北狐 栗田せつ子 畑一面むらさき淡き藷の花 石川紀子 能登島や薯の花咲く畑二枚 金田義子 最果ての牛乳うまし薯の花 垣内玲子 みつしよんの丘じやがたらの咲く…

5月 7日

青梅・実梅・梅の実 青梅に紅さすはつか東慶寺 細見綾子 実梅売るみすずの街の乾物屋 栗田やすし 音軽く枝に弾みて実梅落つ 渡辺慢房 実梅売る絣のひとの加賀訛 塩坂恵子 もぐさ屋の薄れし屋号実梅熟る 上村龍子 青梅の一つが見えてあまた見ゆ 岡本圭岳 実梅…

5月 6日 (立夏)

立夏・夏立つ・夏に入る・夏来る・今朝の夏 立夏はその日一日の事をいう場合もあり、この日から小満(二十四節季5月20日頃)の前日までの期間でも あります。 今年の立夏は5月6日から5月20日までです 夏来る道の真中に草伸びて 細見綾子 日直の看護婦ひとり…

5月 5日 (こどもの日)

端午の節句・鯉幟・子供の日・幟、鯉幟・吹流し・矢車・幟竿 基地囲む青田青垣鯉幟 沢木欣一 鯉のぼり苗代にうつる吉野谷 細見綾子 端午の日七味を買へる京の坂 栗田やすし 子供の日見つかるやうにかくれんぼ 梅田 葵 七度読む絵本に寝つく子供の日 中斎ゆう…

5月 4日 (みどりの日)

若葉・里若葉・窓若葉・若葉風・柿若葉・若葉影 朴若葉胎蔵界の風吹けり 沢木欣一 友見舞ひ柿の若葉を眩しめり 栗田やすし ペン軸の銀の匂ひや若葉冷 河原地英武 修行僧いつも小走り樟若葉 岸本典子 若葉影踏板軋む勝手口 武藤光晴 碑の享年みな十六よ柿若葉…

5月 3日 (憲法記念日)

酢漿草(かたばみ)の花・酸い物草・芋片喰 かたばみの花咲く築地玄賓庵 清水弓月 野仏の裾かたばみの花盛り 久野和子 かたばみの種弾けとぶ自刃の地 市江律子 女郎塚裾にかたばみ種飛ばす 岡田佳子 野仏の裾かたばみの花盛り 久野和子 かたばみや遊具取り合…

5月 2日

卯の花・空木の花・箱根うつぎ・谷うつぎ・梅花うつぎ・つくばね空木 ♪卯の花の 匂う垣根に 時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ♪ ( つくばねうつぎ ) 朝霧の晴れて山見ゆ花うつぎ 細見綾子 卯の花や白川郷へ橋一つ 栗田やす…